フリーランスには、どこで働くかを自分で選べるという大きな魅力があります。しかし、その自由度の高さが逆に「どこで働くのが最適なのか」と悩みの原因になることも。
自宅の他にカフェ、コワーキングスペースなど、働く場所の選択肢は豊富ですが、それぞれにメリット・デメリットがあります。
本記事では、フリーランスはどこで働いているか、そしておすすめの働く場所や選び方について詳しく解説します。
日本政策金融公庫が2018年に公開した「フリーランスの実態に関する調査」によると、フリーランスの75.3%は自宅を拠点に仕事をしています。この割合には、自宅の居室(61.1%)や自宅併設の事務所(17.0%)が含まれ、多くのフリーランスが自宅で職住一体の環境を整えて活動していることがわかります。
一方、自宅とは別に独立した事務所や作業場をもっているフリーランスも一定数おり、その割合は14.8%です。
ただし、上記はコロナ禍前の2018年の調査結果であるため、現在はフリーランスの働く場所の割合が変化している可能性も考えられます。
たとえば、近年ではコワーキングスペースやレンタルオフィスの活用が広がっています。特に、コロナ禍を機にリモートワークの普及が進み、フリーランスの働く場所は多様化しています。
このように、フリーランスは自宅を中心としつつも、業務内容やライフスタイル、社会情勢などに応じて自由に働く場所を選べるのが特徴です。
多くのフリーランスが働く場所として選んでいる自宅。フリーランスが自宅で働く主なメリットは以下の5つです。
コストを抑えられる
通勤時間がかからない
経費を計上できる
スケジュールを柔軟に管理できる
家族との時間を確保しやすい
フリーランスが自宅で働く最大のメリットは、自宅とは別に仕事場を確保するコストを抑えられる点です。自宅で働けば、オフィスの家賃や光熱費、ワークスペースの利用料などの経費を抑えられます。
自宅の一部を仕事用に使用する場合、家賃や光熱費、インターネット料金などの一部を経費として計上できるため、コスト削減に加えて節税効果も期待できるでしょう。
また、通勤が不要なため、時間の無駄や満員電車のストレスなどを避け、心身ともに負担を減らすことができます。
さらに、自分で仕事の時間を柔軟に調整できるため、プライベートとのバランスも取りやすくなります。家族と過ごす時間を確保しやすく、子育てや介護、家事などと両立しながら働ける点も自宅で働く大きなメリットです。
フリーランスが自宅で働くことにはデメリットもあります。
仕事とプライベートの境界が曖昧になる
集中力が途切れやすい
クライアントからの信頼性が低下する可能性がある
プライバシーの保護が難しい
自宅で働く場合、仕事とプライベートの境界が曖昧になりやすくなります。その結果、仕事中にリラックスしすぎてしまう、オンとオフの切り替えが難しい、集中力が途切れやすいなど、生産性の低下を招く恐れがあります。
また、自宅をオフィスにすることでクライアントからの信頼性が低下する可能性もあります。特に自宅は商談や打ち合わせの場として適さないため、業務内容によってはオフィスを構える事業者と比較して信用を得にくい場合があります。
また、自宅の住所を仕事用として公開するとプライバシーの保護が難しくなり、セキュリティ面でのリスクが伴うこともデメリットの1つです。
フリーランスが自宅以外で働きたいと考えた場合、どのような場所が候補となるのでしょうか?ここでは、フリーランスにおすすめの働く場所を5つ紹介します。
カフェ
ファミリーレストラン
コワーキングスペース
レンタルオフィス
図書館
カフェは、フリーランスが気軽に作業できる場所の1つです。コーヒーや軽食を楽しみながら、リラックスした雰囲気で仕事ができるのが魅力です。多くのカフェではフリーWi-Fiやコンセントを利用できるため、ノートパソコンやスマホを使った作業がしやすく、気分転換やスキマ時間での利用に向いています。
デメリットとしては、頻繁に利用すると飲食代がかさむ点や、長時間の滞在は店や他のお客さんの迷惑になる可能性がある点があげられます。また、周囲の雑音や混雑によって集中力が途切れてしまうこともあるため、静かな作業環境を求める場合は不向きです。
カフェは、短時間の作業や気分転換を目的とした仕事場としてフリーランスにおすすめできる場所です。
ファミリーレストランも、フリーランスの仕事場としておすすめです。
多くのファミリーレストランでは、フリーWi-Fiやコンセントが提供されており、飲食を楽しみながら作業することができます。カフェと比較して長時間滞在しやすい店舗も多く、座席が広くて快適に過ごせます。
ただし、飲食代がかかる点や、混雑時には席の利用が制限される可能性がある点はデメリットです。また、一度の利用で数百〜数千円の費用がかかるため、毎日の利用には不向きでしょう。
外出先で長時間作業できる場所を探している際には、ファミリーレストランはコストパフォーマンスの良い選択肢となります。
コワーキングスペースは、フリーランスにとって魅力的な作業場所です。主なメリットとしては、柔軟な利用形態や他のワーカーとの交流があげられます。
特に、プロフェッショナルなビジネス環境が整っているため、カフェやファミリーレストランなどのお店と比べて作業に集中しやすいという利点があります。また、他のフリーランスやリモートワーカーと交流したり、お互いにモチベーションを高め合ったりできる点もメリットです。
一方、デメリットとしては、費用が発生する点です。継続的に利用する場合には固定費が発生するため予算に注意が必要です。
中でもフリーランスにおすすめなのが、サーブコープです。
サーブコープは、コワーキングスペースだけでなく、バーチャルオフィスやレンタルオフィスも提供しています。コワーキングスペースでは、安全かつ超高速Wi-Fiや24時間対応のインハウスITサポートなどの設備・サービスが整った上質なワークスペースで快適に仕事ができます。
専用のプライベートスペースを確保したい人には、レンタルオフィスが最適です。
自宅以外に専用の作業スペースを確保することでプライバシーが保たれ、仕事に集中できる環境を整えられます。また、ITサポートや住所利用など、さまざまなビジネス支援を利用できる点も大きなメリットです。
デメリットとしては、コワーキングスペースと比較してコストが割高になる点です。サービスにもよりますが、十分な予算の確保が必要です。
サーブコープが提供するレンタルオフィスは、世界中の一等地に位置する高グレードのビル内にあります。洗練されたデザインと最先端のセキュリティ設備を完備しており、プロフェッショナルなビジネス環境を印象づけるため、顧客からの信頼を得やすくなるでしょう。
プロフェッショナルなイメージを求めるフリーランスには、サーブコープのレンタルオフィスがおすすめです。
静かな環境で集中して作業したい人には図書館がぴったりです。
図書館は一般的に無料で利用できるため、コストを気にせずに利用できる点が大きなメリットです。さらに、カフェやファミリーレストランと比べて周囲が静かで、作業に集中しやすい環境が整っています。
ただし、図書館は営業時間が限られていたり、飲食が禁止されていたりするため、長時間の滞在や食事を取りながらの作業は難しいでしょう。また、オンライン会議や電話などの音を発する作業は周囲への迷惑となるため、配慮が必要です。
静かに作業を進めたい時や外出先でコストを抑えて作業したい時に図書館は非常におすすめな選択肢です。
フリーランスは仕事場を制限されないことが魅力的な反面、その自由度の高さから働く場所選びに迷ってしまうことも。ここでは、フリーランスが働く場所を選ぶ時に重視したいポイントを3つ紹介します。
働く時間に合わせて選ぶ
自分が集中できる環境を探す
Wi-Fiやコンセントなど設備を比較する
フリーランスの仕事は、1回あたりの作業時間がさまざまです。長時間作業をする場合は、カフェや図書館よりも、時間や人目を気にせずに作業に没頭できる自宅やレンタルオフィスが適しています。
一方、短時間の作業や移動の合間に仕事をする場合は、カフェやコワーキングスペースが便利です。カフェやコワーキングスペースなら気軽に立ち寄れるため、短時間で効率的に作業を進めることができます。
自分の普段の作業スタイルや時間の使い方に合わせた場所選びをすることで、効率良くスムーズに仕事ができるでしょう。
働く場所を自由に選べるフリーランスは、自分がどんな環境で最もパフォーマンスを発揮できるかを理解することが大切です。集中力を高められる環境は人によって大きく異なります。
たとえば、静かな環境の方が集中できる人は自宅や図書館を選ぶといいでしょう。反対に適度な雑音がある方が集中できると感じる人は、カフェやファミリーレストランでの作業が向いています。
また、「人によっては他人に見られている緊張感がある方が仕事がはかどる」「他人が働いている姿を見るとモチベーションが高まる」という場合も。そんな人には、他のワーカーと仕事場を共有できるコワーキングスペースが最適です。
自分がどのタイプの環境で集中しやすいかを知り、自分に適した環境を見つけましょう。
フリーランスはパソコンを使ったオンラインでの作業が多いため、Wi-Fiやコンセントなどの設備が整っていることが大切な条件となります。
カフェやファミリーレストランは気軽に利用できるものの、混雑時はコンセントを確保できなかったり、Wi-Fi接続が不安定になったりすることも。一方、コワーキングスペースやレンタルオフィスでは、ビジネス向けの高品質なWi-Fiや十分なコンセントが確保されています。また、個室や会議室が完備されている場所も多く、クライアントとの打ち合わせや集中したい作業を行う際にも便利です。
費用や設備内容を比較し、快適に仕事ができる場所を選ぶことがフリーランスとしての生産性を高めるポイントです。
今回は、フリーランスが選べるさまざまな働く場所と選び方について解説しました。
多くのフリーランスが自宅で仕事をしていますが、人によっては集中力を保つのが難しいことも。それぞれの場所の特徴を理解し、自分の働き方や作業内容に合った環境を選ぶことが大切です。
自分に最適な場所を見つけて、フリーランスとしての仕事をより効率的に進めていきましょう。