プロジェクトマネージャー(PM)は、チームをまとめるリーダーであり、年収も高い傾向にあります。そして、これからプロジェクトマネージャーとしてキャリアを積むなら、着実に年収をアップしたいはずです。そこでこの記事では、プロジェクトマネージャー向けに、年収をアップさせるポイントを紹介します。
経済産業省の調査によると、プロジェクトマネージャーの平均年収は891.5万円です。
これは日本の平均年収433万円(国税庁)の2倍以上の報酬であり、日本全体でみても高所得に分類されます。
では、なぜプロジェクトマネージャーの年収は高いのでしょうか?
その理由は以下の通りです。
プロジェクトの責任者であるため
知識と経験を必要とするため
それぞれについて、詳しく解説していきます。
プロジェクトマネージャーは、プロジェクト全体を取りまとめる責任者です。重い責任を負う立場なので、その分、報酬も高くなります。一般的な仕事においても、責任が重くなるほど報酬は上がっていきますからね。
問題やトラブルが起こった際も、プロジェクトマネージャーに判断を委ねるため、プレッシャーも大きくなります。責任は重大ですが、高収入を得たい人にはおすすめの職種です。
プロジェクトマネージャーの仕事は、チームをまとめるだけではありません。ITに関わる知識や交渉スキル、スケジュール管理、コミュニケーション能力など、あらゆる知識と経験を求められます。
また問題が起こった時も、何が原因なのか、瞬時に判断する問題解決能力も必要です。このように、多くの能力が求められる分、市場価値が高いと判断され、年収も高い傾向にあります。
それでは、PMが収入を上げるためのポイントを解説します。
プロジェクトマネージャーは実務経験がものを言う世界です。どんなにスキルが高くても、プロジェクトをまとめ上げた経験がなければ、高い報酬は提示してもらえません。
だからこそ実務経験を積んで、周りからの信頼を得ていくことが大切です。まずは小さい仕事からでもよいので、案件をこなしていきましょう。実務経験が積めるだけでなく、案件ごとに新しい知識が学べるため、プロジェクトマネージャーとしてレベルアップできます。
プロジェクトマネージャー関連の資格を持っていれば、報酬アップのアピール材料になります。
プロジェクトマネージャーの業務に役立つ資格は以下の通りです。
プロジェクトマネージャ試験
PMP
P2M
MOスペシャリスト認定資格
ITストラテジスト試験
ITコーディネータ試験
資格はスキルを証明できるものなので、クライアント側も安心して依頼できます。また案件によっては資格を歓迎条件に上げている企業も多く、報酬アップのチャンスもあります。
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プロジェクトマネージャーと聞くと、ひとつのプロジェクトを請け負い、大きな報酬を得ているイメージがあります。
しかし実際には、複数のプロジェクトを兼任して、年収アップを図っているケースがほとんどです。
経験があれば大規模なプロジェクトで稼げる可能性はあります。しかし基本的には小〜中規模のプロジェクトを掛け持ちするのが一般的です。
もちろん複数のプロジェクトそれぞれを任されているわけではなく、A案件はプロジェクト全体、B案件はお客様対応のみ、といったように、案件によって仕事を調整しています。
このように複数のプロジェクトを兼任すれば、収入アップを狙えるでしょう。
報酬の単価は、自分のスキルではなく選ぶ業界で決まります。どんなに経験やスキルがあっても、小規模なクライアントだと予算が少なく、大きな報酬は期待できません。
よって規模の大きい案件や大企業の仕事を取りにいくのが、年収アップの近道です。例えば、大きなプロジェクトを担当している大手SIerに営業をかけるのもひとつの手です。
その分、求められるスキルレベルは高く、ライバルも多くなります。よって実績を積みながら、単価の高いクライアントへアプローチを続けることが大切です。
ギブバック活動とは、勉強会やセミナーなどで他のPMに情報共有をする取り組みです。例えば、失敗したプロジェクトを共有し「何が悪かったのか」「どう解決すべきだったのか」を共有すれば、他のPMの役に立つはずです。またどのように成功させるべきだったか、その場で意見交換をするのもいいでしょう。
そして企業によっては、ギブバック活動を評価の対象に組み込んでいる場合があります。そのため、積極的にギブバック活動をすれば、報酬に反映されるケースも。自分だけでなく、周りの人の成功を願う気持ちがあれば、自分にも良い影響があるはずです。
プロジェクトマネージャーで最も求められているのがコミュニケーションスキルです。どんなに知識を持っていても、チームをまとめられなければ、プロジェクトの成功はあり得ません。
実際に「PMの仕事の8割はコミュニケーションである」という言葉もあるようです。
プロジェクトマネージャーは、チームメンバーだけでなく、上層部と話し合ったり、クライアントとすり合わせを行ったりと、コミュニケーションの場が非常に多いです。
それだけの人が関わるということは、人間関係のトラブルも頻繁に起こります。よってコミュニケーションスキルは、プロジェクトマネージャーの土台といってもいいでしょう。
年収の上限を上げたいならフリーランスとして独立するのがおすすめです。会社員だと年収に上限があり、思ったように稼ぐことができません。特に中小企業でPMをしている場合は、年収1,000万円に届かないケースがほとんどでしょう。
フリーランスは実力次第で単価が上がるため、会社員より稼ぎやすいのがメリットです。もちろん知識や経験は問われますが、自信がある人は独立するのもおすすめです。