フリーランスエンジニアを目指す方にとって一番気になるのは収入ではないでしょうか。
今回の記事では、フリーランスエンジニアの年収はいくらなのか、手取りはどの程度になるのかなどを解説していきます。収入を増やすためのポイントを詳しく説明していくので、ぜひ参考にしてみてください。
フリーランスエンジニアとして働く際の具体的な金額を知ることは、キャリアプランを立てる上で重要なポイントとなります。
以下では、フリーランスエンジニアの平均年収、収入の範囲、そして年収を左右する要素について詳しく見ていきましょう。
フリーランスエンジニアの平均年収は、職種や経験値によりかなり変動します。一般的には700万から900万円とされていますが、これはあくまで平均的な数値であり、使用するプログラミング言語や専門性、経験年数によって大きく変わることがあります。
例えば、専門性の高いPHPのフリーランスエンジニアの平均年収は、約800万円とされていますが、初級エンジニア(アシスタント等)など経験値が低い状態だと500万円程度まで下がることも考えられます。
フリーランスエンジニアの主要な収入源は、案件参画による報酬がほとんどだと言えます。しかし、フリーランスとして成功するためには、一つの収入源に依存せず、複数の収入源を持つことが重要です。
例えば、案件参画だけではなく以下のようなことも収入源として活用できます。
・スキルを活かしたコンサルティング
・知識を広めるためのオンライン講座
・教育プログラムの提供
ほかにも、自身の技術力を活かして開発したソフトウェアやアプリを販売することも一つの収入源となるでしょう。
さらに、自分の技術ブログやウェブサイトを運営し、広告収入やアフィリエイト収入を得るという方法もあります。広告収入を得るには、一定のトラフィックが必要となりますが、一度設定してしまえば収入が安定的に得られるメリットがあります。
これらの収入源を効果的に組み合わせることで、安定したフリーランスライフを送ることができます。
フリーランスエンジニアの年収は、様々な要素によって左右されます。その中でも特に影響力が大きいのは、以下の通りです。
・使用するプログラミング言語
・専門性
・経験年数
・市場価値
これらの要素を理解し、自身のスキルを磨くことで、より高収入を得ることが可能となります。自学やスキルアップ、流行のキャッチアップなどは欠かさないようにしましょう。
フリーランスエンジニアとして働く場合、業務委託報酬から社会保険料や税金などを差し引いたものが、手取り収入となります。
総収入と手取り収入は異なること、また手取り収入を適切に計算する方法を理解することは、フリーランスエンジニアとしての収入管理において必須の知識となります。以下では、これらについて詳しく説明します。
総収入と手取り収入は異なり、実際に使えるお金は手取り収入に相当します。
総収入とは、あなたがその年に得た全ての報酬の合計です。一方、手取り収入とは、税金や社会保険料などの必要経費を差し引いた後の収入のことを指します。
手取り収入を計算するには、以下の公式を使用します。
手取り収入 = 業務委託報酬 - 社会保険料 - 税金
社会保険料は、国民健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料など、さまざまな種類があります。税金は、所得税、住民税、消費税などです。
例えば、業務委託報酬が100万円、社会保険料が20万円、税金が20万円とすると、手取り収入は60万円となります。
フリーランスエンジニアは税法分類として個人事業主に当てはまる場合が多いかと思います。個人事業主として活動されている方は、青色申告と白色申告のいずれかを選択して確定申告を行う必要があります。
青色申告を選択すると、青色申告特別控除や所得控除などの適用を受けることができ、手取り収入を増やすことができます。
白色申告は、簡易帳簿による帳簿の記帳と、所得税の確定申告書の提出が必要です。白色申告を行うメリットは、青色申告と比べて手続きが簡単なことです。
青色申告と白色申告のどちらを選ぶべきかは、以下の点から判断するとよいでしょう。
・事業規模や収入
・事業内容
・経費の種類や金額
・税負担の軽減を希望するかどうか
フリーランスエンジニアの年収は、職種やスキル感によって大きく異なります。今回はシステムエンジニア、フロントエンドエンジニア、バックエンドエンジニアの3つの職種別に、平均年収と特徴を紹介します。
システムエンジニアは、システム開発の設計・開発・テストなどを担当するエンジニアのことを指します。業務の特性上、幅広い知識と高い技術力が求められるため年収は、平均800万円〜1,200万円と比較的高い平均とされています。
システムエンジニアは開発スキルのほかにも、顧客との折衝やコミュニケーション能力、スケジュール管理など様々な管理スキルが求められるため、ほかの職種に比べて難易度が高い職種と言えるでしょう。
フロントエンドエンジニアは、WebサイトやWebアプリケーションのユーザーインターフェース(UI)を開発するエンジニアで、平均年収は600万円〜1,000万円前後と言われています。
HTML、 CSS、 JavaScriptなどのスキルが必要となり、ユーザーと直結する開発内容となるため、デザインセンスやユーザビリティに対する理解も重要です。また、場合によってはWebディレクターとしての役割を果たす必要があるため、そのような役割を兼任する場合は年収も高くなる傾向にあります。
バックエンドエンジニアは、WebサイトやWebアプリケーションの裏側(バックエンド)を開発するエンジニアです。年収は、平均500万円〜1,200万円程度と比較的幅広くなっています。
平均年収にばらつきがあるのは、保守運用から新規開発まで、業務によって求められるスキルの難易度が異なるからだと言えます。
主にサーバーやデータベースなどのウェブサイトの「裏側」を担当することが多いと言えますが、データの管理やセキュリティに対する知識も必須となります。
フリーランスエンジニアの収入を増やすためには、求められるスキルの習得、ネットワークの拡大、適切な価格設定と交渉術が重要です。 ポイントを押さえて、より適切な価格設定と交渉術を身につけましょう。
フリーランスエンジニアの収入は、スキルと経験によって大きく左右されます。そのため、常に最新の技術やトレンドをキャッチアップし、需要の高いスキルを身につけることが重要です。具体的には以下のようなことを身につけると良いでしょう。
・最新のプログラミング言語やフレームワーク
・クラウドサービスの知識
・業界のトレンド、需要
新しいスキルを積極的に習得することで、より高価格で自身のサービスを提供できるようになります。
フリーランスエンジニアは営業活動も自分で行う必要があるので、ネットワークを広げることもまた、ビジネスチャンスを増やし収入を増やすための重要なポイントです。具体的には以下のようなものに参加するのが良いでしょう。
・オフラインのセミナー
・IT系のイベントや展示会
・オンラインでのコミュニティへの参加
・SNSでの積極的な発信
フリーランスエンジニアは、自身のスキルと市場価格を正しく評価し、適切な価格や単価を設定することが大切です。自身の価値を正しく伝え、適切な単価設定をするためにも、
・自身のスキルや経験を客観的に評価する
・市場の相場を調査する
・クライアントの予算を把握する
上記のようなポイントを押さえ、適切な価格設定と交渉術を身につけましょう。
今回はフリーランスエンジニアの職種別の年収や、年収を上げるために必要なことを解説してきました。今回説明した年収は一般的な範囲であり、自身が持つスキルや知識、市場のニーズ、ネットワーキングの能力、価格設定や交渉術などにより、年収は大きく変動する可能性があります。
さらに、適切な価格設定と交渉術を身につけることで、より良い条件で案件を獲得しやすくなります。
これらのポイントを押さえて、フリーランスエンジニアとして活躍し、高収入を手に入れましょう。